2017/06/02

革の話し

皆々様、ご無沙汰です。前回からかなり時間が開いてしまいましたが、何事もないように投稿です。

毎年恒例、橋の下世界音楽祭がありましたね。今回は下北でネイバーズのライブが入っていたため、今年は不参加でした。無理して土曜だけ...とも考えましたがやむを得ず断念。しかしこちらはHOOT STRINGSレコ発、次に繋がる気配を感じる良い夜でした。
橋の下はこの数年参加していて、ああいったイベントは集客が増えて大きくなると本来の趣旨からずれてきたり色々変わってしまうことが多いですが、変わらずのD.I.Yで入場無料の投げ銭スタイル、尊敬します。来年はまた遊びに行きたいですな。
INSIDE BOUNDとWHEVのレポートを貼っておきます。

INSIDE BOUND: http://inside-bound.jugem.jp/?eid=1796
WHEV: http://whev.com/chopper/report-%E6%A9%8B%E3%81%AE%E4%B8%8B%E4%B8%96%E7%95%8C%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E7%A5%AD-soulbeatzero2017/



さて、先日某タンナー(革を作る工場)へ訪問しました。現時点ではCRAFSORTはこちらのタンナーの革を使用していないのですが、縁あって伺うことができました。
タンナーというのは動物の「皮」を鞣し、衣料や製品に使えるように「革」にする工場です。過去に数件のタンナーに伺ったことはありましたが、今回のところでは様々な面で今まで伺ったタンナーとは手法が異なり、また規模も大きくとても勉強になりました。近年ではレザークラフトを手軽に出来るセットもあるので、手芸店や東急ハンズ等で革が素材として売られています。しかしやはり一消費者は革というのは基本的に洋服やバッグ等の製品になった状態でしか見る機会は少なく、こういった現場を見る機会というのは作り手の我々でもなかなか無いため非常にいい経験でした。私はCRAFSORT以外にも革に携わって仕事をしてきたのでこういった現場は認知していましたが、インスタグラムにUPしたものを見た友人などからは、「ああいった状態の革や光景を初めて見た」という声もあり、やはりこういった面は知られないんだなと改めて感じました。
革とはいえ製品になってしまえば生々しい印象を持たないのは当然ですが、原皮や薬品等の独特の匂い、加工する工程での危険も多々あり、革を作る上で想像を超える様々な労力が掛かっていることを少しばかりでも考えてもらえたら、そして基本的には食肉の副産物ですがあくまで生き物の皮だということを意識して、少しでも革製品を大切にしてもらえたら、と個人的には思います。

下にタンナーで撮った画像を載せてますが、全ての工程ではなく搔い摘んだものなので、革の鞣しの説明としては不十分です。また鞣しの方法もこの限りではないので更に興味の持った方は、革の鞣しについて検索すれば色々出てきますので調べてみて下さい。但し、中には少々刺激の強い画像や動画もあるのでそちらは自己責任で!
腐らないよう塩漬け。ガチガチに硬いです。この状態で輸入されます。
水洗いした状態。まだ毛がついているので生々しさがあります。
この槽(鞣し剤)に約20日じっくり漬けて皮から革へ。

様々な工程を経て完成。

尚余談かもしれませんが、動物愛護という観点からなのか詳しくはわかりませんが、"動物が殺されて可哀そう"等といった意見があることも承知してますが話が長くなりそうなので、私としては革を扱う上で出来る限り革を無駄にしない、また食べ物は出来る限り残さない(肉に限らず)という心掛けで生活しています。肉に関連した曲で〆!